過去の薬害事件について知ろう!【温故知新】

厚生労働省の庁舎正面に1999年8月24日「薬害根絶 誓いの碑」が建立されました。

全国薬害被害者団体連絡協議会は、この日を 「薬害根絶デー」とし交渉を続けています。

碑には悲惨な薬害を引き起こした”反省”と”謝罪”が記されています。

これはいったいなんだったのか…。

現在も、薬害は生み出され適切な救済がなされず被害との闘いが続いています。

過去の薬害事件

こちらは、医薬品等が関係した主な薬害事件になります。

主な薬害事件
  • ジフテリア予防接種禍事件 (1948年頃)
  • ペニシリンショック死事件 (1956年頃)
  • サリドマイド事件 (1962年頃)
  • アンプル入り風邪薬事件 (1965年頃)
  • ストレプトマイシン等の抗生物質による聴力障害 (1967年頃)
  • クロラムフェニコールによる再生不良性貧血 (1968年頃)
  • クロロキン網膜症事件 (1969年頃)
  • スモン事件 (1970年頃)
  • 種痘禍事件 (1970年頃)
  • 大腿四頭筋拘縮症 (1973年頃)
  • 三種混合(DPT)ワクチン予防接種事故 (1975年頃)
  • 保育器に収容時の酸素供給による未熟児網膜症 (1975年頃) 
  • ダイアライザーによる眼障害 (1982年頃)
  • 薬害エイズ事件 (1983年頃)
  • C型肝炎事件 (1987年頃)
  • 陣痛促進剤事件 (1988年頃)
  • MMRワクチン事件 (1992年頃)
  • ソリブジン事件 (1993年頃)
  • イリノテカン塩酸塩による骨髄抑制・下痢 (1994年頃)
  • 薬害ヤコブ (1996年)
  • ウシ心嚢膜による抗酸菌様感染 (2000年頃)
  • 薬害イレッサ事件 (2002年頃)
  • 薬害タミフル (2006年頃)
  • 子宮頸がん予防ワクチン薬害(HPV) (2009年頃)

数年後「新型コロナワクチン薬害」になってしまうのではないかと危惧しています。

こちらは、厚生労働省の薬害を学ぼうです。薬害を学ぼう

昭和23年に制定・施行された予防接種法は、施行直後の京都・島根「ジフテリア予防接種禍事件」に始まり、すでに70年以上を経過しています。

予防接種法上、新型コロナウイルスワクチンの接種も「努力義務」とされています。

「新型コロナワクチンの接種は、国民の皆さまに受けていただくようお勧めしていますが、接種を受けることは強制ではありません。しっかり情報提供を行ったうえで、接種を受ける方の同意がある場合に限り接種が行われます。

予防接種を受ける方には、予防接種による感染症予防の効果と副反応のリスクの双方について理解した上で自らの意志で接種を受けていただいています。受ける方の同意なく、接種が行われることはありません。

職場や周りの方などに接種を強制したり、接種を受けていない人に差別的な扱いをすることのないようお願いいたします」

厚生労働省HPより

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接種が法律によって義務づけられているわけではありません!ワクチンを打つか打たないかは自由です。

ジフテリア予防接種禍事件

■ジフテリア予防接種禍事件とは

ジフテリア予防接種禍事件は今から70年以上前に1000人以上の被害者を出して84人の子供たちがなくなったという健康被害事件です。(死者京都府68人・島根県16人)

原因・問題点

「製造方法」と「国家検定の実施方法」に問題があります。

  • ジフテリア毒素の無毒化工程の問題
    一部の容器にホルマリンが注入されなかったか、注入量が不足していた ため無毒化が不十分
  • 検定におけるサンプルの抜き取の問題
    ランダムに抜き取りを行う べきものを、特定の部分からだけ抜き取りが行ったか、製造業者が別に用 意した製品を検定に用いた

ペニシリンショック死事件

■ペニシリンショック死事件とは

1956年東京大学法学部の尾高朝雄教授が、歯科医院で歯の治療中に「ペニシリン注射によるアナフィラキシー・ショック」を起こし死亡。1953年から1957年の間に1276名がショック発現(うち124名が死亡)

原因・問題点
  • 患者の過去の副作用、アレルギー疾患の既往歴の有無についての問診を不実施
  • 1951年頃より「ペニシリン・アレルギー」の研究がされ「発表・ 警告」されていたが、医療現場、行政、製薬企業における安全対策には生かさ れなかった
  • 1955年には、厚生省にはすでに40例余りの「ペニシリン・ショック」に関する症例 が大学等から報告されていたが安全対策には生かされなかった

サリドマイド事件

■サリドマイド事件とは

睡眠・鎮静剤サリドマイドを妊娠初期の女性が服用することにより、胎児に四肢短縮などの障害(奇形)を生じた世界的な薬害事件。世界の被害者推計5850人。日本での認定は309人

原因・問題点
  • 承認前に有効性や安全性の評価がデータに基づき厳格には行われてい なかった
  • 日本では西ドイツの出来事を「科学的ではない」「新聞さわぎ」などとし、その後約10ヶ月販売を続けた

アンプル入風邪薬事件

■アンプル入り風薬事件とは

アンプル入り風邪薬が原因と思われるショック死事故が報道され、 大きな社会問題となった。同様の死亡事故は数年前から起きており、1959年〜1965年で38名が死亡。

原因・問題点
  • 固形剤に比べて吸収が速く、副作用が出る可能性が高い
  • 1回用量を超える成分を含有しているものがあり、乱用を助長する
  • 効き目を良くするため、液剤であるにもかかわらず薬理作用の強い成分が配合されている

クロロキン網膜症事件

■クロロキン網膜症事件とは

抗マラリア薬として開発された「クロロキン」の長期投与により、視野のごく中心部しか見えないクロロキン網膜症が多発した事件。被害者は1000~2000人と推定。

原因・問題点
  • 抗マラリア薬として短期間使用を前提に開発され た薬だったが、次第に適応が「腎炎・慢性関節リウ マチ・気管支喘息」にまで拡大され,長期間の服用へと性格 を変えていき被害が拡大
  • 外国では既に副作用が判明していたにもかかわらず販売が続け られた

スモン事件

■スモン事件とは

整腸剤「キノホルム」を服用したことによる副作用だと考えられている。スモンは「しびれ・痛み・麻痺」が広がり、ときに視力障害をおこし、失明にいたる疾患。膀胱・発汗障害などの自律障害症状・性機能障害など全身に影響。患者数は約11000人

原因・問題点
  • 副作用のない薬として評価され、幅広く大量に使われた
  • キノホルムの副作用を抑えるために、副作用がキノホルムのためと分からず に、更にキノホルムが投与された
  • 被害の発生から原因の究明まで長時間を要した

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キノホルム製剤は,初めは外用の 殺菌剤として開発されたものです。それが、内服となり更に効能も 次第に拡がり短期間から長期連用されるような 使い方へと変化してスモン事件となったのです!

三種混合ワクチン(DPT)予防接種事故

※DPTワクチン:ジフテリア(Diphtheria)・百日咳(Pertussis)・破傷風(Tetanaus)混合ワクチンの略称

■三種混合ワクチン(DPT)予防接種事故とは

1974年12月と1975年1月に、三種混合ワクチンは、接種後死亡事故につながった。1975年2月に 厚生省は接種を一時見合わせた。

原因・問題点
  • 全細胞性百日咳ワクチンを含む三種混合ワクチンの効果は高かったが副作用が強かった

薬害エイズ事件

■薬害エイズ事件とは

主に血友病の患者が出血を止める、または予防するための特効薬として用いられた血液製剤(非加熱製剤)のなかにHIVが含まれていたた。全血友病患者の約4割にあたる1800人がHIVに感染し、うち約400人以上がすでに死亡しているといわれる。

原因・問題点
  • 非加熱製剤を速やかに回収し加熱製剤に切り替えるなどの早期対策を怠った
  • 数千人の血液を混ぜ合わせてつくる非加熱血液製剤の危険性がアメリカで明らかになってからも、医師はその危険性を患者に告知せず、製薬企業も漫然と輸入と販売を続けて厚生省はなんの対策もとらなかった

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医師が感染を患者に告知しなかったため、患者の配偶者などに二次感染が生じたことも大きな問題になりました!

C型肝炎事件

■C型肝炎事件とは

HIVに汚染された血液製剤を投与された血友病患者がHIVに感染したのに類似した、汚染された血液が原因となった薬害事件。

原因・問題点
  • HCV(C型肝炎ウイルス)に汚染された「フィブリノゲン製剤」を止血剤代わりに投 与された患者がC型肝炎ウイルスに感染
  • 売血や米国から輸入された原料血漿を原料として製造されており、多数の原 料をプールしていたためウイルス感染が拡がった

陣痛剤促進事件

■陣痛剤促進事件

計画分娩(陣痛誘発)等の目的で使用した「オキシトシン」「プロスタグランジンE2製剤」等の陣痛促進剤により「母親の死亡・子宮破裂・頸管裂傷・弛緩出血・胎児死亡・乳児死亡・新生児仮死による脳性麻痺」等が多数報告された。

原因・問題点
  • 陣痛促進剤の安易な使用や不適切な使用、分娩監視の不備等

MMRワクチン事件

※MMRワクチン:はしか(Measles)・おたふく風邪(Mumps)・風しん(Rubella)混合ワクチンの略称

■MMRワクチンとは

MMRワクチンを接種した子供達に「発熱、・嘔吐・けいれん」等を伴う無菌性髄膜炎が発生した。1989年から1993年までの4年間に、約180万人にMMRワクチンが接種され、厚生省の公表でもが無菌性髄膜炎の被害は1800人。重大な被害として、死亡5人、重度脳障害、難聴などの被害が発生した。

原因・問題点
  • 十分な臨床試験が行わなかった
  • おたふくかぜワクチンの接種実績から副作用が十分予想できたにもかかわらず安全性の確認しなかった
  • 重篤な副作用が判明後、販売を中止するなどして被害の発生を防止する措置を怠った

ソリブジン事件

■ソリブジン事件とは

帯状疱疹の抗ウイルス薬「ソリブジン」と「フルオロウラシル系抗がん剤」の相互作用で2ヶ月の間に15人が死亡した。治験段階ですでに3人の死者を出していた。

原因・問題点
  • 治験中に起こった副作用事例の収集・解析等が不十分で安全性評価に生かされなかった
  • 治験段階で相互作用等についての検討が不十分

薬害ヤコブ事件

■薬害ヤコブ事件とは

脳外科手術に使用したドイツ製 ヒト乾燥硬膜がプリオンで汚染。130名以上がヤコブ病を発症し、植物状態の後に死亡。アメリカから10年遅れて日本での使用禁止になった。

原因・問題点
  • 滅菌方法(ガンマ線)が異常プリオンに有効でないことは報告されていたが安全確保対策はとられなかった
  • 1987年に米国での輸入は中止されたが、日本ではこの情報が入ったにもかかわらず使用が継続された

薬害イレッサ

■薬害イレッサとは

肺がんの「夢の新薬」として2002年に世界に先駆けて発売されたイレッサが、発売後2012年3月までに「間質性肺炎」等の肺障害による847人の死亡者を出した事件。

原因・問題点
  • 国内外の臨床試験、治験段階の動物実験で重篤な副作用が判明していたのにもかかわらず事実を隠して承認申請をした
  • 添付文書に、治験の段階でも判明していた重篤な副作用(間質性肺炎)の記載をしなかった
  • 欧米では延命の効果がないとして承認申請の取り下げまで行われたのに、東洋人には効果があるらしいとの理由で検証もしないままに使用が継続された

薬害タミフル

■薬害タミフルとは

インフルエンザの治療薬を服用後、84名が亡くなった事件。うち、飛び降りなど異常行動は8人死亡。突然死は52名。10代は使用禁止になった。

原因・問題点
  • メーカーがタミフルの脳中濃度に関する動物実験のデータを修正

子宮頸がん予防接種ワクチン薬害(PPV)

■子宮頸がん予防接種ワクチン薬害とは

子宮頸がん予防ワクチン(HPVワクチン)の接種により「全身の疼痛・知覚障害・運動障害・記憶障害」等の深刻な副作用被害が発生した。現在も、全国の多くの被害者が苦しんでいる。2013年接種推奨を中止。 2016年から裁判で責任を追及。

下記の動画は被害者の声になります。

薬害がなくならない4つ理由

なぜ、過去の教訓を生かして薬害をなくせないのでしょうか?

  1. 危険情報の軽視
    開発の時点で気づいていた重大な副作用を医療現場に伝えない
  2. 適応の拡大・拡販
    臨床試験で有用性が認められた範囲を超えて拡販
  3. 発売中止・回収の遅れ
    問題と分かった後も販売し続ける(間違いを認めない)
  4. 情報の捏造や隠蔽
    有害事象を否定したり、薬剤の有効性を過渡に評価するような研究発表を行い、当該薬剤の使用を合理化・正当化

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