グラスフェッドを選ぶ理由

最近は、業務用スーパーでも「グラスフェッドバター」が店頭に並んでいるのを見かけます。

食の「安全性の意識」が高まっていると感じています。

グラスフェッドとは「牧草飼育」の事で、牧草のみを餌として飼育する方法です。

市販の物は、ほとんどグレインフェッド(穀物)です。

そこには、利益追求の畜産があげられます。

農業にもいえますが、消費者が”安い物”を求めるから企業がそれを提供する。

買い物は投票です!

消費者が、安全なものを求めれば(購入)企業はそれを供給します。

私たちから変わる必要がありますね。

グラスフェッドとは

前述しましたが、グラスフェッドとは、牧草のみで育てる飼育方法のことです。

グラスフェッドで育てられた牛は、健康的と注目を浴びており、グラスフェッドビーフとしてお店頭に並んでいます。

基本的にグラスフェッドは、放牧で飼育されており、エサは牧草や干し草のみです。

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牧草などを食べさせるグラスフェッドは、本来の自然な牛の姿です!

エサを探すために広大な土地で動き回るため、従来の畜産で採用されている飼育方法よりも赤身が多く低脂肪な肉質をしています。

そのため健康志向の人に人気があります。

グラスフェッドとグレインフェッドの違い

日本では、ほとんどグラスフェッドは採用されていません。

日本で主流な飼育方法はグレインフェッドです。

カナダやアメリカもグレインフェッドが主流となっています。

グラスフェッド グレインフェッド
エ サ 牧草・干し草 穀物(トウモロコシ等)
飼育場所 放 牧 畜 舎
運動量 多 い 少ない
肉 質 赤身が多い 脂身が多い

グラスフェッドビーフの特徴
  • オーストラリアやニュージーランドで多い
  • サシが少ないが、旨味の濃い赤身肉
  • 牧草のような独特の香りがする

オーストラリアやニュージーランドなどは、広い草地を確保できます。
牧場で放し飼いにして牛を育てるため、グラスフェッドが主流になっています。

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日本人はサシの多い牛肉を好むため、最近ではオーストラリアやニュージーランドでも、日本に輸出する牛には穀物のエサで育てる場合も多くあります。

グラスフェッド牛の特徴としては、エサが牧草で栄養価が高くないため、サシが少ない赤身肉になります。

グレインビーフの特徴
  • アメリカや日本で多い
  • 脂が多く、牛肉にサシが入りやすくなる

アメリカではトウモロコシを牛のエサにすることが多いため、グレインフェッドが主体となります。

グレインフェッドの牛肉の特徴としては、穀物のエサは栄養価が高いため、脂が多い肉になります。

また、日本人はサシが多い霜降り肉が好きなため、日本で育てれる牛のほとんどはグレインフェッドです。

成長の早さが違う

グラスフェッドとグレインフェッドでは、成長の早さが異なります。

日本のスーパーで売られている国産牛肉のほとんどはグレインフェッドです。
主に「大麦・トウモロコシ・大豆・魚粉」などを食べて育っています。

牧草だけで出荷可能な成牛500kgに育てるには約2年かかります。

しかし、エサを大豆やトウモロコシを中心とする”高栄養飼料”を与えると、4か月で600㎏を超えるまでに成長します!

牧草だけ食べた場合よりも、大豆やトウモロコシの方が7倍以上も生産量が上がります

グラスフェッドと比較すると1/6の時間で、体重は1.2倍になります。

生産量は単純計算で7.2倍伸びたことになります。

畜産農家にとっては効率がいいのかもしれません。

しかし、消費者にとっては大豆やトウモロコシなどのエサがとても問題です!

グラスフェッドを選ぶメリット

1)グレインフェッドよりオメガ3が豊富

牧草で飼育された牛は、グレインフェッドより比較的多くオメガ3を含むことが着目されています!

また、共役リノール酸(CLA)がグレインフェッドの約2~3倍多く含まれています。

2)抗生物質の心配が少ない

牛舎で飼育されているグレインフェッドは、多くの場合エサに抗生物質を入れています。

私たち人間への影響が懸念されます。

その点広々とした牧草地帯で育つ牛たちには、抗生物質は基本的に必要ありません。

3)抗酸化作用

グラスフェッドには「カロテノイド」や「ビタミンE」などの抗酸化作用を持つ物質が多く含まれています。

4)カビ毒の回避

穀物を食べて育った牛は、草を食べて育った牛に比べてカビ毒(マイコトキシン)が含まれているといわれます。

穀物飼料に生えているカビがその最大の原因と考えられています。

その点、野生の草を食べて育った牛にはその心配がありません!

5)遺伝子組み換え飼料の回避

遺伝子組み換え飼料が、ただちに健康に影響を及ぼすわけではありません。

遺伝子組み換えについては、様々な問題点があります。

①2003 年、カナダ・オンタリオ州のグエルフ大学の研究者が実施した動物実験で、
GM トウモロコシを摂取した鶏が 42 日間の飼育で死亡率が 2 倍になり、
成長もバラバラになるという結果が出た。

用いたトウモロコシはバイエル・クロップサイエンス社の「T25」( 除草剤耐性) である。

モンサント社が開発した Bt コーン「MON863」について、
ドイツの裁判所が情報公開を命じたことから、
同社が行ったラットによる動物実験の詳細が明るみに出た。

それをフランスの統計専門家が再評価したところ、
モンサント社は問題ないとしていたが、体重では雄が低下、雌が増加していた。
また肝臓と腎臓、骨髄細胞にも悪影響が見られた。

出典元:遺伝子組み換え食品いらない!キャンペーン

◉合わせて読みたい参考記事

農家にとって大変な作業は「害虫防除」と「雑草取り」です。

この作業軽減を目的に遺伝子組み換え作物は作れます。

決して消費者のためではありません!

害虫防除として、作物が虫に食べられないように作物自体に殺虫成分を持たせます。

通常の農薬であれば、洗えば多少取れますが作物自体が殺虫成分を持っているので洗っても取れません!

除草剤を雑草だけではなく、作物にかけてしまうとも枯れてしまいます。

雑草が枯れても作物は影響を受けないよう、除草剤耐性を作物に持たせているのです。

アルゼンチンでは、遺伝子組み換え大豆の栽培が始まってから、大量の「除草剤」が飛行機で空中散布されるようになりました。

グレインフェッドはこの飼料を食べているのです。

食の安全性

グラスフェッドの安全性は高いといえます。

  1. 抗生物質を使っていない
  2. 成長ホルモン剤を使っていない
  3. 遺伝子組み換え飼料を使っていない
  4. 肉骨粉を使っていない
  5. 安全性が高いとされている牧草で飼養されている

アメリカ産牛肉は抗生物質成長ホルモン剤遺伝子組み換え飼料のいずれも利用しています。

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抗生物質と成長ホルモン剤は牛肉の中に残存することで、人体に有害性を与える可能性があるといわれています。

脂質には、その生物が摂取したのもが凝縮されます。

特に、バターギーは脂質が凝縮したものなのでグラスフェッドを選びましょう!

最後に

遺伝子組み換え作物の安全性に関して「否定する資料」と「問題ないとする資料」の両方があります。

しかし、絶対の安全性を担保する資料はないという事です。

安い物には必ず理由があります。

農薬を大量に使われた野菜。

穀物をを与えられた牛。

効率化と安さを求めた結果、失ったものは大きいです。

You are what you eat .

「あなたは あなたが食べたものでできている」

今一度、何を選ぶのか。何を選ばないのか。考えるきっかけになれば幸いです。