新たなサイレントキラー「血糖値スパイク」とは

健康診断の「血糖値」は正常なので、大丈夫だと思っている人がいるのではないでしょうか?

それが、そうでもないんです

血糖値スパイクが様々な病気を招いているようです

食後の「倦怠感」や「激しい眠気」などの経験はないでしょうか?

それは、低血糖症かもしれません

血糖値スパイクとは

簡単にいえば、血糖値が乱高下する状態です

この状態を繰り返していると、日常のパフォーマンスが大きく下がるだけでなく「肥満」や「病気」にもなります

血糖値とは、血液中の「ブドウ糖」の量を測定したものです。血糖値が一定より高い状態が続くと「糖尿病」と診断されます

通常、血糖値は緩やかに上昇します。血糖値スパイクは、血糖値が食後に急激に変動してグラフにすると、スパイクのように尖っているため「血糖値スパイク」といわれるようになりました

通常の健康診断で血糖値スパイクはわからない

健康診断で血糖値が正常であれば本来は安心しますが、正常と診断された人でも異常があることが分かってきました

普段の血糖値は正常だが、「食後の短時間に急激に血糖値が上昇して正常値に戻る」症状が起きていることが分かったんです

これが「血糖値スパイク」の症状です

HIDEOUTHIDEOUT

食後の短時間だけ血糖値が急上昇では、健康診断でわかるの?

健康診断は、必ず空腹で行われるため「空腹時の血糖値」を診断しています

よって健康診断で血糖値スパイクを見つけることは困難であり、本人も気がつかないことが多いのです

健康診断で見つかりにくい血糖値スパイクですが、起こりやすいタイプもあるで参考にしてください

・糖尿病家系
・早食い、ドカ食い
・炭水化物中心の食事
・運動不足

また、「食後に急激に眠くなる」「イライラ」「空腹に高カロリーのものが食べたくなる」などの自覚症状がある場合も、血糖値スパイクの可能性があります

こちらは、通常時と空腹時の血糖値です

空腹時:70~109mg/dL
・通常時:70~130mg/dL
※食後高くなっても140mg/dL未満に収まるのが標準

血糖値スパイクは、食後1~2時間の血糖値を調べないと分かりません!

本来の糖質制限

ダイエット中心に広がった糖質制限ですが、本来は様々な病気を引き起こすから制限しているのです

糖質制限といえば、GI値を思い浮かべるかもしれませんが、GL値の方がより現実的なためこちらを参考にしてください

GI値とGL値については、こちらの記事に書いています

肥満は、血糖値を下げようとインスリンが分泌されて、ブドウ糖を脂肪に換え「脂肪細胞」に蓄えることが原因です

糖質の高い食事をすると血糖値が急激に上がります。そうすると今度は、すい臓から血糖値を下げる「インスリン」が分泌されます。そして、血液中のブドウ糖を筋肉や脂肪細胞へ運びます。このようにして、血糖値が下がって血液中のブドウ糖量が一定に保たれます。糖質を過剰に摂取する食事を続けることが「太ってしまう」理由なのです

また、血糖値を上げるのは「炭水化物が多い食品」なので食べ方も注意が必要になります

大量に糖質を摂取する→急激に血糖値が上がる→慌てて大量のインスリンを分泌→血糖値が急降下→血糖値スパイク→病気になる

このような流れで、病気を招いてしまう体質になることを防ぐために「糖質制限」があります

血糖値スパイクが関係している様々な病気

■糖尿病

血糖値スパイク(インスリン乱高下)を繰り返していると、やがて膵臓が疲弊して血糖値を下げるインスリンを分泌することができなくなります。インスリンの分泌量が落ちると、ブドウ糖の筋肉への取り込みができにくくなります。そして、食後の血糖値が高い状態がずっと続き糖尿病になります

■動脈硬化・心筋梗塞・脳梗塞

血糖値スパイクの繰り返しが血管の壁を傷つけます。血管がボロボロになり動脈硬化に繋がります。また、心筋梗塞や脳梗塞などを引き起こすリスクが上昇します

■認知症

インスリンが多い状態は「記憶力が衰えやすい」ことが報告されています。インスリンの過剰は、脳に「アミロイドβ」(脳の老廃物)という物質を蓄積を促します。この「アミロイドβ」は、アルツハイマー型認知症の原因とも言われています。脳の神経細胞を死に至らしめる有害な老廃物です

■癌

インスリンには細胞を増殖させる働きがあるため、癌細胞を増殖させ癌原因とされています

血糖値スパイク対策

①「食べ過ぎ・早食い・ドカ食い」をやめる

②食べる順番を変える(ベジファースト)「野菜・海藻→肉・魚→ご飯・パン」

③食品のGL値を意識する

④運動

私たちのまわりの食品は、精製されたもので溢れかえっています。白米、白砂糖、小麦などです。これらは、特に血糖値を急激にあげる食品です。また、炭水化物まみれの食生活や、ジャンクフードを多く摂取してしまう環境下に置かれています。このようなことからも、「血糖値スパイク」の症状が起きやすい生活環境であるのは間違いありません。糖尿病については、厚生省「糖尿病実態調査」によると690万人いるとされています。また、糖尿病予備軍を合わせると実に1,370万人と推計されています。

ベジファーストを実践するだけでも効果があるとされているので「ちょっとした心がけ」を実践してみませんか?