勘違い!?「無農薬野菜」と「有機野菜」

以前、「無農薬野菜」と「有機野菜」について勘違いをしていたHIDEOUT(@HIDEOUT_JAPAN)です。

残留農薬やポストハーベスト(収穫後の農薬散布)など、食への害が気になりだしたのは中国の事件があったから。「毒餃子事件」「下水溝油」「メラミンミルク」「ニセ羊肉(ネズミ・ネコ)」「毒インスタントラーメン」etc…。数えたら、きりがありません。

 

 

 

有機野菜(有機JAS)

「有機野菜」や「オーガニック」と表示されていると、なんとなく「よさそう」ないいイメージがありました。イメージだけで実際はよく分かっていませんでした。

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有機野菜=無農薬なの?

オーガニックの意味は「有機の」という意味。有機は「炭素を含む化合物の総称」という意味で、「焦げたり腐ったりする物」と捉えていいようです。オーガニックと有機野菜は同じ意味です。

「有機」や「オーガニック」と表示していいのは決まりがあります。農林水産省「登録認定機関」の検査を受けて”合格”した物だけが認定マークを付けて表示が許可される仕組みになっています。

有機JAS規格とは、禁止された「薬剤」や「添加剤」などを使用せず「遺伝子組み換え野菜」でないことなどが定められた規格のこと。2年以上の期間「禁止化学合成農薬」や「化学肥料」を土壌や野菜に使うことも禁止されています。※多年生作物の場合は最初の収穫前3年以上

禁止された「薬剤」や「添加物」などを使用せずという事は…そうなんです。有機野菜は農薬を使用している可能性があるんです。ただ、使用している可能性はありますが、厳しいルールの中で徹底して管理されているため信頼性が高い野菜と言えます。

農林水産省公式サイト:有機食品の検査認証制度

有機JASには罰則もあります。

認証機関からは認証取り消しなどの処置、農水省からは改善命令と農水省のホームページにおいての公表という処置がとられ、さらに程度によっては2年以下の懲役または200万円以下(法人の場合には1億円以下)の罰金という罰則が科せられることがあります。また認証機関についても、虚偽の報告や守秘義務違反などをした場合には1年以下の懲役または100万円以下の罰金という罰則が科せられます。

有機JASは、農林水産省が定めた農薬を使うことができるため「無農薬」と謳っているサイトもあります。

また、完全無農薬でありながら「有機JAS認定」を取らない所もあります。理由は、「審査・管理・金銭的負担・書類提出」などを継続的に行う事が非常に大変なようです。

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無農薬野菜

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“無農薬野菜=農薬未使用”だよね?

無農薬野菜は、全く農薬を使用していないわけではありません

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えっ!ホントに?

無農薬野菜は国が定める規格はありません。そのため「化学肥料」の使用や土壌に「農薬を使用」している可能性があります。「化学合成農薬」「化学肥料」を通常の50%未満〜不使用の作物こと。

現在は「無農薬栽培」の表示は禁止されています。「化学農薬」や「化学肥料」を使用する事で、安定した栽培ができます。そのため、農薬が使用された結果「人体・環境」への悪影響が指摘されました。そして、消費者のニーズと「無農薬栽培」と謳った野菜の人気が高まりました。

しかし「残留農薬」や近隣田畑で使われた農薬の影響により、「農薬が検出」されたり「農薬を使用」したケースが後を絶ちませんでした。そのため、農林水産省が「無農薬」「減農薬」といった表示を禁止しました。

現在は、農薬の使用を控えた作物を「特別栽培農産物」という名称に変更になりました。(通称、無農薬野菜・減農薬野菜)

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無農を全く使用していない薬野菜はないの?

“自然農法”と呼ばれる農法が無農薬野菜を栽培しています。

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慣行栽培

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有機栽培や特別栽培農産物などの表示がない農作物は?

それは「慣行栽培」と言われる農作物です。

一般的にスーパーで売られている農産物の99.5%は、この「慣行栽培」という方法で生産されています。栽培は「化学合成農薬・化学肥料・化学合成土壌改良剤」などを使用しています。使用してもよい薬品の種類は法律で定められています。

簡単に言うと、「土を消毒して化学肥料を使い、短時間で作物を一律の大きさにさせて、虫が来ないよう農薬を散布」する方法の事です。短時間のサイクルで、「大量生産」だからこんなに安い価格で提供できるんです。

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“完全”無農薬野菜(自然農法)

完全無農薬野菜の栽培農法をはかなり希少と言えます。

後ほど説明いたしますが、我が家の家庭菜園は岡田茂吉さんの「自然農法」で栽培している事になります。ここでは、農薬を使用しない3つの農法を紹介します。


自然栽培

「奇跡のリンゴ」で有名な青森県の木村秋則さんが提唱している農法です。

農薬及び肥料は使用しないで、植物と土が持つ本来の力を引き出す農法です。特徴として「農薬不使用」「養分目的の肥料施肥をしない」「除草しない」(雑草は抜き取る事もあるが、作物より伸びた場合刈り取る事もある)「耕起する」事が共通の条件となります。

自然農

川口由一さんが提唱している農法。

農薬を用いた農業で体を壊したため「農薬不使用」「養分目的の肥料施肥をしない」(米ぬかや油かすは補いとして土には撒く) 不耕起」「除草しない」(作物より雑草が伸びた場合、刈る事はある)「病害虫防除しない」事が条件となります。自然栽培と違いは、「虫を敵にしない」「土を耕さない」という点です。

一度だけ試した事がありますが、作物が大きくならず身もあまりつけなかったです。素人にはハードルが高いかもしれません

自然農法

自然農法を提唱している方は2名います。それぞれに理念や条件が違います。

■福岡正信さんが提唱する農法は、培形態が最も自然に近い独創的な農法です。

農薬不使用」「無肥料」「不耕起」「除草しない」「病害虫防除しない」事が条件となります。自然農に近いですが、多様な植物の種子を百種類以上集めた「粘土団子」による自然成長のみを肯定した天然に近い農法です。

■岡田茂吉さんが提唱する農法は、環境負荷をかけないで生産性も高いため、流通向きな農法です。

有機JAS認証の許可もされています。「農薬不使用」「肥料施肥をする」(落ち葉や草を自家で発酵させた植物性自然堆肥のみ使用)「耕起する」「除草する」事が条件となります。

我が家の農法はこの「自然農法」で、偶然ですが理念もかぶりました。岡田茂吉さんは、文明社会を構成する一人ひとりの幸福、すなわち「心身の健康」が実現することによって成し遂げられると考えていました。

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違いをまとめました

農 法 農 薬 有機肥料 耕 起
有機栽培 使用可(JAS公認の農薬) 動物性・植物性使用 耕 起
自然栽培 不使用 不使用 耕 起
自然農 不使用 不使用(土に米ぬか・油かす使用可) 不耕起
自然農法 不使用 不使用・または植物性使用可 不耕起・または耕起

最後まで、読んでいただきありがとうございました。