各国で規制している「トランス脂肪酸」日本は?

スーパーの店頭には、未だに「マーガリン」が販売されていることは、とても残念です

これは「マーガリン」を買う消費者がいるからだともいえます

危険な食品はたくさんありますが、昔から「トランス脂肪酸」の危険性が警鐘されているにも関わらず「マーガリン」を買う行為は不思議に感じてなりません

2006年アメリカニューヨーク市にて、飲食店におけるトランス脂肪酸の使用規制が行われました

これをきっかけに、トランス脂肪酸の危険性を知りました

「タバコ」や「マリファナ」(国によっては)がOKなのに、トランス脂肪酸が禁止ということは、よほど危ないのでは?そう思うようになりました

タバコの有害性は確認されていますが、一定条件のもとで販売されています。トランス脂肪酸は、法律で使用することを禁止されたのですからタバコよりも危険ともいえます

さらに、2008年にはアメリカカリフォルニア州で使用禁止になり、2018年にはアメリカ全土で使用規制がなされました

もちろん、規制はアメリカだけではありません

トランス脂肪酸とは

「殺人油」「狂った油」「食べるプラスチック」などど、比喩されているこのトランス脂肪酸とはどのようなものなのか

トランス脂肪酸は「天然由来」と「加工由来」なものがあります

天然由来のトランス脂肪酸
・牛肉
・羊肉
・山羊
・牛乳などの乳製品

※反芻動物の胃に存在している微生物の働きにより「不飽和脂肪酸」中のシス型二重結合の一部がトランス型二重結合に変化します

加工由来のトランス脂肪酸
・マーガリン
・ショートニング
・ファットスプレッド

加工由来のトランス脂肪酸は、植物油に水素分子を添加し化学反応を起こさせることで、液体の油脂を固体にすることができます。油脂の「安定性の向上」や「食感を良くする」効果が生まれます

そのため、食品業界ではこの保存性が高いトランス脂肪酸を使用します

主に、マーガリンやスナック菓子やスイーツなどに多用されています

植物性“というイメージだけで油を購入する行為はやめた方がいいです

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子どもの頃は、植物性だからバターよりいいといわれてました

トランス脂肪酸の各国の取組

規制措置の国
・デンマーク
・ニューヨーク市
・カリフォルニア州
・スイス
・オーストリア
・カナダ
・シンガポール
・米国
・台湾
・タイ
※表示義務のみ
・韓国
・中国
・香港
自主的な提言を推進
・EU
・英国
・フランス
・オーストラリア
・ニュージーランド
WHO(世界保健機関)は、2003年に1日当たりの「トランス脂肪酸」の平均摂取量は最大でも総エネルギー摂取量の1%未満とするよう勧告を行いました
一方日本では、現在のところ表示義務や含有量の規制等は一切ありません!

トランス脂肪酸の健康被害

血液中の悪玉コレステロール値が上がり、心疾患・脳卒中・糖尿病のリスクを高めるという報告があります

その他、動脈硬化をはじめ「癌・不妊・アレルギー」などの影響があると認められています

トランス脂肪酸による健康リスク
・悪玉コレステロールの増加
・冠動脈性心疾患
(狭心症、冠動脈不全、心筋梗塞、突然死など)
・肥満
・アレルギー疾患(喘息、アトピー、花粉症など)
・低出生体重(未熟児)
・胎児喪失(流産、死産)
・子供への発達障害
トランス脂肪酸は、胎盤を通して胎児へ移行します。トランス脂肪酸があると、必須脂肪酸の代謝を妨げて体重が減少します。また、トランス脂肪酸は、母乳にも移行するため「子どもの発達障害」が危惧されています

マーガリン以外も気をつけたい「トランス脂肪酸」

トランス脂肪酸は、マーガリンだけやめればいい訳ではありません

マーガリン以外のトランス脂肪酸が多い食品は、「フライドポテト・チキンナゲット」などの揚げ物や「ケーキ・アップルパイ」などのスーツ類、菓子類に多く含まれています

意外かもしれませんが、カレールーにも含まれています

コーヒーフレッシュは「水と油と添加物」と聞いたことはありませんか?それだけではなく、トランス脂肪酸が含まれています

こうなると、もう何も食べられなくなってしまうので、少しだけ気をつけてみてはいかがですか?

マーガリンからバターに変更する。ファストフードやファミリーレストランなどの外食を控えてみる。いつもよりお菓子を食べるのを減らしてみる。パンを手作りしてみるなど

自分ができる範囲でいいと思うので、少し意識してみませんか?

どうしても、マーガリンが食べたい!という人はこちら→生活クラブの「料理やお菓子にも使えるマーガリン

組合員参加で開発したマーガリンで、トランス脂肪酸の含有量が0.9gと少ないです(通常のマーガリンは7g)