マーガリンだけではない!食品の「トランス脂肪酸」

2006年アメリカニューヨーク市で、飲食店におけるトランス脂肪酸の使用規制が行われました

2018年にはアメリカ全土でトランス脂肪酸が使用規制されました

アメリカだけではなく各国も「規制措置」や「表示の義務化」に取り組んでいます

トランス脂肪酸の規制は様々な健康被害があるからです

こちらの記事に書いてあります

トランス脂肪酸の「表示義務」や「含有量の規制」等が一切ない日本は、自己防衛しかありません

腐らない油

トランス脂肪酸は「狂った油」「殺人油」「食べるプラスチック」などど比喩されていますが、それは「水素」を添加しているからなんです

トランス脂肪酸は植物油(不飽和脂肪酸)加熱して水分を蒸発させて、脂肪酸を固めた後に水素分子を加えたものです。不飽和脂肪酸の化学構造が変化してできたので「狂った油」などといわれているのです

自然のものではない「トランス脂肪酸」は体内で有効活用されません。それだけではなく、動脈硬化や心臓病のリスクも高めてしまうため「殺人油」といわれてしまうのでしょう

「食べるプラスチック」のいわれは、アメリカのフレッド・ロー氏による「マーガリン大実験」の結果からです

実験の内容は「マーガリンの塊を屋外に放置」してどうなったのか?

結果:「2年経っても元のまま。虫も寄らず、カビも生えなかった」(腐らなかった)

そして、実験や分子構造から導かれた結果が「マーガリンはプラスチック食品」だというものです

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虫は自然のものなのか、分かりますからね

実際にこの実験を試した日本人の方もいます

結果は同じで「腐りもせず、カビも生えず、虫も寄らない」

この腐らない油「マーガリン」をまだパンに塗って食べますか?

日本ではなぜ規制されないのか?

簡単に説明すると、「日本人はトランス脂肪酸の摂取量が他国と比較すると少ない」ことが理由のようです

そのため、現段階で健康に著しく影響を及ぼすとは考えにくいとされているからです

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摂取量が少いとはいえ体に悪いよね

先ほどより詳しく説明すると

WHO(世界保健機関)は、2003年に1日当たりの「トランス脂肪酸」の平均摂取量は最大でも総エネルギー摂取量の1%未満とするよう勧告を行いました。2006年の調査で、日本人の摂取量は一日平均「0.7グラム」で、総エネルギーの「0.3%」とWHOのガイドラインを大きく下回っていました。これにより「日本の食生活は健康への影響は小さい」と判断された経緯があるからなんです

消費者庁は、トランス脂肪酸の表示を他の栄養成分とともに義務化する方針で、関連の食品業界団体に情報を開示するよう要請しています(平成23年ですが消費者庁ホームページ

食品のトランス脂肪酸

ここ数年テレビなどの影響で、体にいい油が注目を浴びています

その影響で「亜麻仁油・荏胡麻油・オリーブオイル」を選ぶようになった人いますよね

でも、トランス脂肪酸は気にしていないのでは?

せっかく「健康にいい油」を選んでいるはずなのに、身近な食品の有害な「トランス脂肪酸」には無頓着では、非常にもったいないと感じます

商品名 g/100g
日清とっても便利なショートニング 14.7
明治コーンソフト 9.04
スジャータP褐色の恋人 6.47
雪印ネオソフト 4.18
マクドナルド フライドポテト 3.37
ヤマザキ シューロール 2.11
雪印北海道バター 1.74
カルビーポテトチップスうすしお 0.17
日清カップヌードル 0.05

「マーガリン」や「コーヒーフレッシュ」はトランス脂肪酸を多く含みますが、100g中の含有量のため摂取量からすると「フライドポテト」などの揚げ物や「スイーツ」をもっと意識して控えるべきだと思います

マーガリンをやめてバターにしようと思ったけど、「バターにもトランス脂肪酸があるじゃないか」と思った人がいるかもしれませんね

でも、安心してください!バターは天然由来ですから

トランス脂肪酸は「天然由来」と「加工由来」なものがあります

それは、牛などの反芻動物の胃に存在している微生物の働きにより「不飽和脂肪酸」中のシス型二重結合の一部がトランス型二重結合に変化するからなんです

こちらの記事にも書いてあります

また、トランス脂肪酸が少ないマーガリンも販売しています→生活クラブの「料理やお菓子にも使えるマーガリン

食生活で気をつけること

残念ですが、私たちの食生活からは「加工食品」や「外食」などトランス脂肪酸を100%避けることは無理かもしれません

せめて家では「マーガリンの使用」を避けるなど少し意識してはいかがでしょうか?

そして、購入する前に「原材料」をみてみましょう

原材料の表示に次のような「食用油脂」が記載されていたら、それはトランス脂肪酸を含んでいる可能性が高いため極力控えてみましょう

  • マーガリン
  • ファットスプレッド
  • ショートニング

<トランス脂肪酸を多く含む食品>

  • ビスケット
  • ホイップクリーム(植物性)
  • ケーキ
  • ドーナツ
  • マヨネーズ
  • カレールー
  • フライドポテト

消費者ひとりひとりの意識が変われば、スーパーに置かれるの食品も変わると思います

自分ができる範囲でいいと思うので、少し意識してみませんか?