
春は気候や環境の変化などにより、心身のバランスが乱れやすくなる季節です。
いわゆる5月病です。
また、新型コロナウイルス感染症の流行からストレスで心身の不調を訴える人が増えています。
芸能界でも、俳優の渡辺裕之さん、お笑いタレントの上島竜兵さんなど、一線で活躍していた方の急死が相次いでいます。
メンタルヘルス対策として、気分や感情をコントロールし心の安定を保つセロトニンを増やしましょう!
セロトニンとは
セロトニンとは、脳内で情報をやり取りする時に使われる「神経伝達物質」の一つです。
神経伝達物質は、50種類以上存在します。
セロトニンは、その中でも特に重要な役割を果たすものの一つで「ノルアドレナリン」「ドーパミン」と並んで「三大神経伝達物質」とも呼ばれています。
- ノルアドレナリン:怒りや興奮などの感情を司る
- ドーパミン:意欲や好奇心などの感情を司る
セロトニンは、これらの暴走を抑えて、心のバランスを保ち精神を安定させる役割を担っています。
セロトニンは別名「幸せホルモン」とも呼ばれていますが、不足すると慢性的な疲労やうつ病を引き起こしたりします。HIDEOUT
セロトニンが不足すると
セロトニンが不足すると下記の症状が現れます。
- 慢性的疲労
- イライラ
- 向上心低下
- 意欲低下
- 協調性の欠如
- うつ症状
- 不眠
また、精神的なものから自律神経が乱れ「肩こり」「頭痛」などの症状も起こります。
◎質の良い睡眠が取れなくなる
セロトニンが不足すると怒りや興奮などの感情を抑えにくくなります。
そのため、心と体のリラックスを妨げて睡眠に悪い影響を与えてしまいます。
メラトニンを生成するためにはセロトニンが必要となります。
必然的に、セロトニンが不足するとメラトニンも減少してしまいます。
これが原因となり、「寝つきが悪くなる」「夜中に目が覚める」など良い睡眠が得られにくくなります。
◎感情がコントロールできなくなる
セロトニンは、怒りや興奮などの感情を司る「ノルアドレナリン」と意欲や好奇心などの感情を司る「ドーパミン」の暴走を抑える役割を担っています。
そのため、セロトニンが不足すると心のバランスを保てなくなり精神が不安定になってしまいます。
◎感情が湧かなくなる
セロトニンが不足すると、「やる気が起きない」「無気力に」「他人との関わり避ける」などの症状が現れたりします。
うつ病などの精神疾患には様々な原因が考えられますが、慢性的なセロトニン不足もその大きな原因の一つであると考えられています。
セロトニンを増やす方法
慢性的にセロトニンが不足している人が多いと言われています。
セロトニン不足の原因はストレス!
そして、生活リズムが不規則になりがちな現代人のライフスタイルにあると言われています。
セロトニンは脳内で作られますが、その材料としてトリプトファンが必要!
トリプトファンは体内で生成できないため、食品から摂取しなければいけません。
トリプトファンは
・日中は脳内でセロトニンに変化
・夜になると睡眠を促すメラトニンに変化
そのため、トリプトファンが不足すると、不眠症や睡眠の質の低下を引き起こす原因となります。
トリプトファンが多い食品
- 大豆製品(豆腐、納豆、味噌)
- 乳製品(チーズ、ヨーグルト)
- 赤みの魚(マグロ、カツオ)
- 卵
- 穀物
- バナナ
バナナはトリプトファンの含有量はそれほど多くはありません。しかし、セロトニンの材料となる「ビタミンB6」「炭水化物」のすべてを含んでいる優秀な食品です!
摂取量の目安は体重1kgあたり2mg程度です。体重が60kgの方の場合は120mgとなります。HIDEOUT
トリプトファン含有量(100gあたり)
そば | 170g |
カツオ | 310g |
マグロ | 270g |
豆腐 | 98g |
豆乳 | 53g |
セロトニンを増やす習慣
太陽の光を浴びることで、セロトニンを分泌するセロトニン神経が活発になります。
セロトニンが増えることで、夜もぐっすり眠ることができます。
また、太陽の光に含まれる紫外線にはビタミンDの生成を促す働きがあります。
ビタミンDには、セロトニンの生成を助ける働きがあります。
脳とセロトニン神経を活性化させます。
比較的単調な有酸素運動が有効です。
セロトニンが活性化し始めるのは運動を始めてから約5分後。
活性のピークは運動を始めてから20分~30分後。
効果的にセロトニンを増やすためには、15分以上は運動を継続することが必要です。
しかし、30分以上継続してもそれ以上の効果は得られないと言われています。
長く続けるためには、体への負担が少ないウォーキングがおすすめです。
仕事帰りに気の置けない同僚と飲みに行くことや、友人とたわいのない会話をすることも、幸せホルモンを生み出します。
最後に
最近は、過度なスマホやゲームなどによる夜更し、そして運動不足などセロトニンが低下しやすい生活環境になってきています。
セロトニンは貯めておくことができません。
生活習慣を変えて、増やしていくことが大切です。
重要なことは継続です!
自分に合ったやり方を見つけて、充実した日々を過ごしましょう。
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