
免疫という言葉は、普段なにげなく使っていますよね。
「免疫力が低下したから風邪ひいちゃった」などと言ったりしませんか?
よく耳にする「免疫」という言葉ですが理解して使っている人はあまりいないと思われます。
コロナ禍において私たちが持つ免疫の仕組みを理解することも大切です。
感染防止対策について正しく判断し行動することに役立てましょう!
体を守る免疫の仕組み
免疫は「やまい(疫)をまぬが(免)れる」と書きます。
免疫とは「細菌」や「ウイルス」などの外敵が体の中へ侵入してきた時など、排除して守ってくれる仕組みなのです。
免疫を担っている「白血球」という細胞があります。
白血球は1種類の細胞と思っている方もいますが、1種類ではなく様々な役割を持った多種類の免疫細胞で構成されています。
それらが相互に連絡をとりあい、チームプレーで外敵と戦っているのです。
多くの種類の免疫細胞が
■外敵の発見
■外敵の情報の伝達
■外敵の攻撃
などそれぞれの役割を発揮し連携して働くことで体の健康を守っているのです!
免疫細胞は一種類ではありません!
免疫の主役白血球
白血球は血液成分のひとつです。
白血球の種類は多く存在していますが、大きくわけると3つに分類されます。
■顆粒球
■リンパ球
■単球(マクロファージ)
・好中球
・好酸球
多くの種類があり、チームプレーで外敵を排除する
・NK細胞
・B細胞
・T細胞 など
顆粒球やリンパ球に外敵の侵入を知らせる
リンパ球が外敵と闘ったあとの後始末
白血球の2大チーム
免疫に働く細胞は「自然免疫」と「獲得免疫」の2大チームに分かれています。
2つのチームが連動することで、外敵から身を守っているのです!
出典元:MREラボ
【自然免疫】
自然免疫は「細菌・ウイルス・寄生虫」などの病原体に特徴的なものを見つて攻撃する免疫です。
病原体が体内に入ってきたら自然免疫が働きます。
自然免疫の代表的なものは「顆粒球・マクロファージ・NK細胞・樹状細胞」などがあります。
・好中球 酵素の働きで食べた細胞を消化して殺菌
こちらは、NK細胞ががんを攻撃する動画になります。
獲得免疫は、自然免疫で排除できなかった特定の病原体に対し、免疫細胞を選抜して感染した細胞を攻撃します。
また、特徴に合わせて抗体を作り攻撃する免疫です。
病原体の情報を記憶し、一度作った抗体や選抜した免疫細胞をいつでも使えるように備えることができます。
代表的なものに、キラーT細胞・ヘルパーT細胞・制御性T細胞・B細胞・メモリーB細胞があります。
自然免疫と獲得免疫のはたらき方
出典元:やさしいLPS
体内へと異物が侵入すると、自然免疫細胞である「マクロファージ」が抗原体を食べて攻撃します。
マクロファージから敵が侵入したという情報を受け取った、獲得免疫細胞である「ヘルパーT細胞」は「キラーT細胞」を発動させて敵を攻撃させます。
また、「B細胞」に敵(抗原)に対する抗体をつくらせて援護射撃します。
同時に、B細胞やT細胞が敵の顔や敵との闘い方を記憶して次の敵の侵入に備えます。
マクロファージがヘルパーT細胞に情報を伝える際に重要な役割を担っているのが「樹状細胞」です。
敵をより効果的に攻撃できるように敵(抗原)の目印情報を伝えます。
このように、自然免疫と獲得免疫の連携によって体は「ウイルス・細菌・がん細胞」から身を守っているのです。
NK細胞とT細胞は接近戦で一騎打ち!B細胞は迎撃ミサイルを発射しして攻撃します!HIDEOUT
最後に
他にも「抗体」の種類や免疫細胞から出される「サイトカイン」の種類が100種類以上あったりと難しいため、マンガの「はたらく細胞」で興味を持つのがおすすめです。
免疫細胞は私たちの意志とは関係なくはたらいて体を守っています。
しかも連携プレーで活躍し24時間365日はたらいてくれているのです。
いつも頑張っている免疫細胞に感謝ですね!
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