糖質制限ダイエットのカギは”GL値”

私たちは、そもそも「糖質まみれ」の食生活をしています。

昼食に「ラーメンとチャーハン」や「うどんとおにぎり」のセットなど、炭水化物だらけの食生活に身に覚えはありませんか?

「糖質・脂質・タンパク質」

これらは「三大栄養素」として必要なものです。

必要なものですが、糖質を摂り過ぎると恐ろしい害があるのです。

肥満や糖尿病だけではないんです。

それは、動脈硬化から引き起こされる「脳梗塞」と「心筋梗塞」です!

さらに、「感染症・癌・アレルギー」の原因にもなります。

このようなことからも、糖質の少ないバランスが取れた食事の見直しが必要になります。

糖質制限とは?

糖質制限は「メタボリックシンドローム」や「糖尿病」の人向けに考えられた食事療法です。

「減量」と「体質改善」を目的としているため、ダイエットとして人気を集めています。また、カロリー計算をしなくてもよいのが人気の理由の一つです。

▼炭水化物とは

糖質+食物繊維

炭水化物とは、人が消化吸収できる「糖質」と消化できない「食物繊維」で成り立っています。

▼炭水化物のうちの糖質の量

炭水化物-食物繊維

※食品の炭水化物の含有量は「簡単栄養andカロリー計算」を参考にしてくだい

 

糖質制限の2つ効果

1)中性脂肪の分解

糖質制限を行うことで、体内にある中性脂肪がエネルギー源として利用されます。体内で、糖が足りなくなると体内に蓄積されていた中性脂肪が分解されて脂肪が減少します。

2)インスリンの分泌を抑制

血糖値の上昇が抑えられてることで、インスリンの分泌も抑制されます。インスリンは、血糖値を下げるために血液中の糖を脂肪細胞に取り込むよう命令を出すホルモンです。インスリンの分泌量が少ないと、それだけ糖が脂肪細胞に取り込まれなくなって、太りにくくなります。

糖質制限のポイント

糖質制限初級編

まずは、今から始められる方法を紹介します。

  • 主食を控える

まずは「ご飯・パン・麺」などの主食の量を減らすことからスタートしてみましょう。糖質を断つのではなく、糖質の摂取量を制限するのが糖質制限です。炭水化物を控えて”おかず“を沢山食べるのがポイントになります。

  • 間食を控える

間食で、糖質の多い食品は控えて糖質の少ない食品を食べましょう。

間食するなら、ところてんやチーズがお勧めです!

ここで注意が必要なのは、一見ヘルシーそうにに見えてそうじゃない食品!

それは、春雨です!

春雨の炭水化物の含有量は84.6g

ところてんは0.6gなので、その差はなんと141倍

ちなみに、寒天は1.5gです。

このようなことからも、イメージだけで選択するのはやめた方が無難です。

糖質制限中級編

  • 1食or2食抜き

朝・昼・夕のうちどこかで、炭水化物を抜く方法です。1日の糖質摂取量は70~100gを目安にしてください。1食or2食は、主食を食べられるため継続しやすい方法です。

糖質制限上級編

  • 3食抜き

糖質の多い「イモ・スイーツ」なども制限します。糖質の摂取量は1日30~60g目安にします。糖尿病の食事療法向きなので、効果が早く現れます。

  • 低GL食品

低インスリンダイエットが流行った時に、GI値(低GI食品)という言葉が広がりました。しかしGI値は「食品に含まれる糖質量が50gになるまで食べたときの値」なので非現実的なのです!

例えば、にんじんのGI値は80と非常に高いです。

にんじん100g中の炭水化物量8.7gです。

糖質を50gを摂るには、にんじん575g(にんじん約4本)食べなくてはいけないんです。

にんじん4本も食べないですよね?

GL値は、100gという食事量にどれだけ「血糖値上昇リスク」が含まれているかが分かるため現実的です。

そこで、食品のGL値を参考にする事がポイントになります。

食品のGL値

GL値の基準は以下のようになっています。

・高GL値:20以上
・中GL値:11〜19
・低GL値:10以下
▼食品のGL値
※砂糖、水飴、蜂蜜などの糖類は、あたり前ですがGL値が高いため除いています
食品名【穀類】 GL値
コーンフレーク 63
精白パン 59
ホットケーキミックス 54
白玉粉 51
インスタントラーメン(袋麺) 47
ビーフン(乾) 46
そうめん(乾) 43
フランスパン 43
もち 41
食パン 40
マカロニ(乾) 39
精白米ごはん 28

その他、「ナン・せんべい・そば粉・中華麺」など穀類は全般的に高い(GL値20以上)傾向にあります。

食品名【芋類】 GL値
タピオカ(乾) 61
片栗粉 51
春雨 26
ポテトフライ 19
じゃがいも 16
さつまいも 15

春雨やタピオカは、ヘルシーなイメージではありますが、高GL値食品なので注意が必要です。

食品名【加工食品】 GL値
あめ 108
キャラメル 69
ビスケット 48
大福 44
ドーナツ 39
ハンバーガー(マクドナルド) 37
クラッカー 35
ポテトチップス 34
イチゴジャム 32

その他、「つぶあん・ポップコーン・チョコレート」などが高GL食品になっています。

食品名【その他】 GL値
レーズン 49
切り干しだいこん 37
ひよこ豆(乾) 32
桃缶 24
乾燥プルーン 24
ぎんなん(生) 23
栗(生) 21
小豆(乾) 18

食品分類として「海藻類・魚介類・野菜・ナッツ類・きのこ類・肉類・卵、乳製品類」のGL値は低い食品となっています

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高GI値と高GL値の組み合わせは、血糖を上げやすく糖化がすすむ食品です

なので、炭水化物と炭水化物の組み合わせはよくありません!

おすすめの食べ物

「魚介・肉・豆腐・チーズ」など高タンパク質が主成分の食品を摂取する事が大切です。特に卵は栄養価が高くお勧めの食品といえます。

「豆類・大豆製品」などの植物性タンパク質は「ビタミン・ミネラル・食物繊維」などもバランスよく摂ることができるため、積極的に摂取しましょう。

糖質制限の結果

ダイエットだけではなく、予防医学の観点からも適度な糖質制限は有効的と言えます。

前述しましたが、糖質を制限を行う事で「血糖値」が上がりにくいため、インスリンの分泌が減ります。これが、内臓脂肪を分解してエネルギーに変換する事で、痩せやすい体質に変わります。

▼日本糖尿病学会の研究発表

肥満の人は「著しい減量効果」があり、軽度の肥満の人は「ある程度の減量効果」で、痩せている人は「体重が増え」標準体型の人は「あまり変わらない」という結果が出ました。

痩せている人の体重が増えたという結果は驚きです。

これは、肥満も痩せ型の人も”適正体重”に近づいた結果といえます。

様々な体型の人が、健康的に標準体型に近づく食事療法が「糖質制限」なのかもしれません。