
カフェインはどのようなイメージを持っていますか?
- カフェイン=体に悪い
- カフェイン=コーヒー
「カフェイン」は体によくないというイメージを持っているのではないでしょうか
それは、「妊娠中や授乳中の方や、子どもは控えるように」と言われているからかもしれません
また、コヒーは飲まないように言われても、お茶はあまりいわれませんよね
むしろ、インフルエンザの予防効果からお茶を飲むように勧められることも
お茶にもカフェインは入っているのです
では、カフェインとどのように付き合ったらいいのでしょうか?
カフェインとは?
カフェインは、化学物質の「アルカロイド」の一種です
アルカロイドにも色々と種類があります
▼一般的によく知られているアルカロイド
- ジャガイモの芽に含まれる「ソラニン」
- タバコの「ニコチン」
- 麻薬性鎮痛薬の「モルヒネ」
- コーヒーや茶に含まれる「カフェイン」
アルカロイドは「薬」にも「毒」にもなりえる物質といえるでしょう
スイスの医師・化学者である、パラケルススの言葉にもこのようなものがあります
「すべての物質は毒である。毒でないものはない。量が毒か薬かを決める」
また、カフェインは興奮作用を持っており、世界で最も広く使われている精神刺激薬です
カフェインの代表とも言える「コーヒー」について、こちらの記事に書いてあります
子どもの頃、コーヒーは体に悪いといわれていましたが、近年「体にいい健康的な飲み物」のイメージが定着しているよう…
カフェインの含有量
カフェインはコーヒー以外にも、緑茶・紅茶・コーラなど飲み物やカカオ(ココア・チョコレート)に含まれています
また、「鼻炎カプセル・解熱鎮痛剤・総合感冒薬」など一部の医薬品にも含まれています
質のよい睡眠をとるのため、午後はカフェインを避けている方も多いのではないでしょうか?
コーヒーだけを避けていても間違いなんです
実は、何気なく口にしている「食べ物」や「飲み物」にカフェインが多く含まれていて、睡眠の質に影響を与えているかもしれません
▼カフェインの含有量が多い飲み物
飲 料 | 100ml中のカフェイン濃度 |
玉露 | 160mg |
レギュラーコーヒー | 60mg |
インスタントコーヒー | 60mg |
紅茶 | 30mg |
ココア | 30mg-35mg |
煎茶 | 20mg |
ウーロン茶 | 20mg |
ほうじ茶 | 20mg |
コーラ | 10mg-13mg |
※メーカーや種類によって多少変動します。また、エナジードリンクは除いています
実は、飲み物で1番カフェインの含有量が多いのは「玉露」なんです!
玉露は意外でした!HIDEOUT
カフェイン=コーヒーのイメージですが、玉露はコーヒーの約2.5倍もカフェインが含まれています
▼カフェインの含有量が多い食べ物
食 品 名 | 100g中のカフェイン濃度 |
高カカオチョコレート | 60-120mg |
ミルクチョコレート | 25-36mg |
ブラックガム | 10mg/枚 |
チョコレートの原料である”カカオ”にはカフェインが含まれています
そのため、カカオの濃度が高い高カカオチョコレートは、カフェインが多く含まれているため注意が必要です
その他、エナジードリンクや燃焼系サプリにもカフェインが含まれています
急性カフェイン中毒で死亡例があります。エナジードリンクの摂取は気をつけましょう!HIDEOUT
カフェインの”メリット”
カフェインは、主に脳や脊髄などの中枢神経系に作用します
カフェイン摂取後約30分程度で、血中のカフェイン濃度が最大になり、下記のような作用をもたらすといわれています
覚醒作用
眠気覚ましに効果的とされています
眠気は「アデノシン」という物質が分泌されることにより起こります。脳のニューロンは「アデノシン」の受容体を持っており、「アデノシン」と合体すると生化学反応が起こります。これにより、ニューロンは不活性化されて、脳の信号伝達に重要な働きをする物質の放出を抑制してしまいます。これが、眠気の正体です
カフェインは「アデノシン」と分子構造が似通っています。そのため、「アデノシン」ではなく「カフェイン」が受容体と合体することが可能です
簡単に説明すると、カフェインが「アデノシン」のニューロンの働きを邪魔して眠気を覚ます効果があるのです
血管の拡張作用
カフェインにより神経が刺激されると、腎臓の血管が拡張されます
拡張されると、腎臓に送られてくる血液の量が増加してろ過機能が促進されます
ダイエット効果
カフェインには、血中の脂肪を分解する「リパーゼ」を活性化する働きがあるといわれています
カフェインを運動前に摂取することで、効率よく優先的に脂肪を燃焼してくれる効果があると報告されています
鎮痛作用
解熱鎮痛剤などに含まれていて、痛みを鎮める効果があります
カフェインの”デメリット”
眠気覚ましやダイエット効果などの、メリットはありますが過剰摂取は禁物です
以下、WHO(世界保健機構)から抜粋
- 妊娠中は、母親の血液からのカフェインのクリアランスが著しく減速
- 複数の研究で、カフェインの過剰摂取が胎児の成長 遅延、新生児の低体重、早産、死産の可能性を示唆
- 一日のカフェイン摂取量が300mgを超える妊婦は、妊 娠中、流産や新生児の低体重のリスクを減らすため、カフェイン摂取量を制限することが推奨される
睡眠障害
個人差がありますが、カフェインの効果は8時間〜長いと14時間持続することがあります
午後にカフェインを摂取すると「睡眠の質が低下」する恐れがあるので、不眠症の方はカフェインの摂取を控えましょう
頭痛
鎮痛作用の反面、頭痛を引き起こす可能性があります
カフェインを常用していると、カフェインが体にあることが普通になり、カフェインが切れたときに「脳血管が拡張」して頭痛が起きてしまいます
カフェイン中毒
カフェインには毒性があります
過剰摂取により中毒症状を引き起こします
以下のような症状です
- 落ち着きがなくなる
- 焦燥感をおぼえる
- 感覚過敏になる
- 興奮する
- 不眠
- 悪心
- 嘔吐
- 胃痛
- 胸痛
- 不整脈
- 呼吸促拍
このような症状を、本人がを苦痛と感じ、社会生活に支障をきたしている場合に「カフェイン中毒」と診断されます
カフェイン中毒で救急搬送された事例もあります
妊婦への影響
カフェインは、胎盤を通って赤ちゃんにも移行します。妊娠中のカフェインの摂取は、「低体重児」や「早産」につながる場合もありますので控えましょう
カフェインの付き合い方
アルコールが強い人もいれば、弱い人もいます
カフェインも同様で、分解能力が低い場合「少量の摂取」で強い影響を受けてしまうことも
ますは、カフェインがどのような「食べ物」や「飲み物」に入っていてるのか把握することから始めてください
たま、個人差がありますので「過剰摂取」にならないよう気をつけましょう!
「すべての物質は毒である。毒でないものはない。量が毒か薬かを決める」
何事もほどほどに「過ぎたるは及ばざるが如し」です