
“腸活”というワードを聞いたことがあるという方も、多いのではないでしょうか?
腸活とは「腸内の状態を良好に保つ活動」のことです。
腸は、体内に取り込んだ食物を消化・吸収して排出する役割だけではないんです!
実は、腸は第2の脳とも呼ばれている重要な臓器。
そして、脳と腸は情報を交換し合い、影響を及ぼし合っているのです。
そこで、脳と腸から健康の秘訣を探っていきます。
腸の働き
腸は、小腸と大腸に分けられ主な働きが違います。
小腸は食べ物の消化・吸収を担当しています。栄養分の吸収のほとんどが小腸で行われます。
大腸は食べ物の残りかすから水分を吸収して、大便を形成する役割を担います。
腸活とは
腸内環境を良好に保つ活動のことですが、それには2つのポイントがあります!
①生活習慣
②食事
この2つを整えることで、腸内環境が良くなり、体内の環境も良くなり病気を未然に防ぐことができます。
“腸内フローラ”と”免疫”の関わり
腸内には約1,000種ほどの腸内細菌が共生しています。数は約100兆個ほどになります。
私たちの細胞は約60兆個といわれているので、自分の細胞よりもはるかに多い細菌がいることになります。HIDEOUT
腸内細菌は、腸管を花畑のように覆うことから腸内フローラと呼ばれています。
腸内フローラには多くの種類がありますが「善玉菌・悪玉菌・日和見菌」の3種類に分かれます。
◼︎善玉菌:ビフィズス菌・フェーカリス菌・アシドフィルス菌
◼︎悪玉菌:ウェルシュ菌・大腸菌・黄色ブドウ球菌
◼︎日和見菌:腸内の悪玉菌・善玉菌のバランスにより、悪玉菌にも善玉菌にもなる菌
腸内フローラの状態で、腸内環境は大きく左右されます。
その良し悪しは消化吸収だけではありません。
免疫力や運動能力さらに寿命にも関わっているのです!
病気の元となる多くの病原細胞は口から入り腸などを通して体内に侵入します。
このような侵入物から身を守るため、腸管には身体の中でも最大規模を誇る免疫器官が配置されています。
腸は、体内の免疫細胞の70%が存在する人体最大の免疫器官です!HIDEOUT
- 発酵食品を食べる
- 食物繊維が豊富な食材を食べる
- 脂肪とタンパク質を摂り過ぎない
- バランスよくさまざまな食材を食べる
腸は第2の脳
腸は、脳と同じように思考を司り「情報の処理・伝達」を担う神経細胞が存在していることが分かってきました。
そして、昔から腹(腸)と感情が関連している事を感じて取っていたのです。
- 腹がたつ
- 腹黒い
- 断腸の思い
- 腹の虫が収まらない
脳より腸の方が歴史は長く、ミミズなどの原始的な生物では、脳はなくほとんど腸だけで生きています。
腸管神経系は、独自の神経ネットワークを形成しています。
そして、脳からの指令がなくても、腸があたかも考えて活動するかのような働きをしているといわれています。
脳腸相関とは
ストレスから引き起こされる「心」と「身体」の病気に関して、脳と腸の関係が注目されています。
腸の健康状態が、脳のパフォーマンスに大きく影響してくるという研究もされています。
ストレスが原因の病気は、脳内の神経伝達物質である”セロトニン“が不足していることは知られていました。
そして、脳の状態が腸に影響を及ぼしていることも分かっていました。
しかし最近の研究で「脳から腸への影響」だけでなく腸の健康状態が脳に伝わり、気分や感情に影響を及ぼすことがわかってきたのです。
脳腸相関とは、脳と腸がホルモンや自律神経系のネットワークを介して、互いに影響し合う関係のこと!HIDEOUT
腸内細菌と脳腸相関
脳腸相関には腸内細菌が深く関与していることが分かってきました。
厳密に言えば「脳と腸と腸内細菌」が相関関係にあります!
「過敏性腸症候群」や「うつ病」などの病気に、腸内細菌が影響していることが明らかになりました。
腸内細菌は、体の健康だけでなく心の健康まで影響します!HIDEOUT
マウスを使った実験では、腸内細菌が脳にまで影響を及ぼし、更にその行動さえも変化させることが分かりました。
実験では、体内に腸内細菌をはじめとするすべての微生物が存在しない無菌マウスと通常のマウスを使って、どちらのマウスがストレスに強いかを比較しました。
実験結果は、無菌マウスのほうが腸内細菌を持つマウスに比べて、ストレスを感じやすく、脳の神経系の発達が遅いことが判明しました。その後、無菌マウスに腸内細菌を移植すると、多動などの不安行動が減ったということです。
腸内細菌は、ストレスを抑え、脳の発達にも関連していることが分かっています。
そして、脳腸相関は”腸内細菌“の存在なしには語れないのです。
脳と腸と腸内細菌は相関関係にある!
腸活おすすめ食材
◼︎善玉菌の増やし方
大きく分けると三つあります。
①人の腸に住み着いている善玉菌を直接摂取する方法(プロバイオティクス)
②善玉菌の餌となるものを摂取し善玉菌を元気にして増やす方法(プレバイオティクス)
③プロバイオティクスとプレバイオティクスを組み合わせた方法(シンバイオティクス)
▼善玉菌を直接摂取できる食べ物
- ヨーグルト
- 納豆
- 漬物
- チーズ
- キムチ
▼善玉菌を増やす作用がある食べ物
- ごぼう
- きのこ
- 大麦
- 玄米
- 豆類
- 玉ねぎ
- ニンニク
- ネギ
- バナナ
- 大豆
最後に
健康維持に大切なことは”腸内細菌”の育て方にあります。
脳と腸と腸内細菌は相関関係にあります!(脳⇄腸⇄腸内細菌)
心と体は密接な関係にあります。
食事と心はつながっているのです!
◎You are what you eat .「あなたは あなたが食べたものでできている」