
私たちの体は、100%食べたものから出来ています。
スポーツ選手は、食事にものすごく気を使いますよね。
それは、今よりもっと”パフォーマンス”を上げて活躍できるようにするためです。
スポーツのための食事学「アスリートフードマイスター」という資格もあります。
脳も同じです!
食べたものから出来ています。
つまり、食べ物を変えれば脳が変わるのです。
脳に良い食事は、受験や仕事だけではなく、アルツハイマーの予防にも繋がります。
脳に働きかける食生活「ブレインフードマイスター」という資格もあります。
「何を食べるか、何を食べないか」で、私たちの人生の質が左右する要因になります。
ブレインフードとは
ブレインフードは、元々アメリカでアルツハイマー病で研究されていました。それが、一般的にも広がり注目されるようになりました。
▼三大ブレインフード
- 魚(青魚など)
- ナッツ類(くるみなど)
- カカオ(高カカオチョコレート)
▼三大暗記フード
- コーヒー
- 高カカオチョコレート
- 大豆製品
三大ブレインフードと三大暗記フード!
脳の”パフォーマンス”を上げる食品
オメガ3脂肪酸
オメガ3脂肪酸とは「DHA・EPA・αリノレン酸」を豊富に含む脂質のことです。
これは、脳の血流をよくする体になくてはならない脂肪酸です。
▼オメガ3脂肪酸を含む食品
- 青魚
- 亜麻仁油
- 荏胡麻油
- しそ油 など
DHAとEPAは不飽和脂肪酸のひとつで、青魚に多く含まれています。
この二つの不飽和脂肪酸は、かなり似た構造をしています。一般的には、両者は「脳の活性化・血液サラサラ効果」があると言われています。
実は「DHAとEPA」には大きな違いがあるのです。
▼DHAとEPAの効果
効 果 | EPA | DHA |
血液サラサラ | ☆☆☆ | ☆ |
血栓予防 | ☆☆☆ | ☆ |
記憶力向上 | ー | ☆☆☆ |
認知症改善 | ー | ☆☆☆ |
1)DHA(ドコサヘキサエン酸)
ブレインフードの代表的な栄養素です。脳の半分は脂質でできており、DHAはその脂質の主要な構成成分です。また、記憶を司る海馬には他の部分よりも多くのDHAが含まれています。
DHAを3週間摂取したところ、記憶力が飛躍的に向上したという実験結果も報告されています。
また、脳の老化を防ぐため「アルツハイマー型認知症」の予防と改善の効果もあります。
さらに、判断力や集中力の向上にも効果があるとされています。
DHAは、脳の「神経細胞の表面」の膜を構成しています。膜が柔く保たれることで、情報がスムーズに伝わるようになっています。細胞膜が硬くなると、判断力が鈍る・忘れっぽくなるなどの症状が出ます。このように、DHAは細胞膜を柔らかく保つために必要な物質なのです。
▼DHA:100gあたりの含有量
食 品 | 含有量:mg |
マグロ | 2877 |
ブリ | 1785 |
サバ | 1781 |
サンマ | 1398 |
ウナギ | 1332 |
イワシ | 1136 |
青魚のDHA含有量は多いですが、揚げ物や網焼きにすると他の脂肪分とともに外に出てしまいます。
そこで、刺身やホイル焼きなど、最大限にDHAを摂取できるように心がけることが重要になります。
大型の魚には有害物質が蓄積されているので、小型の青魚からDHAを摂取しましょう!HIDEOUT
2)EPA(エイコサペンタエン酸)
DHAとEPAの効果の表からもわかるように、EPAそのもに記憶力を向上させる効果はありません。
しかし、EPAが不要な訳ではありません。
血液がサラサラになるということは、血流をよくして十分な酸素を供給できるため脳の活性化に繋がります!
▼EPA:100gあたりの含有量
食 品 | 含有量:mg |
マイワシ | 1381 |
マグロ | 1288 |
サバ | 1214 |
ブリ | 898 |
サンマ | 844 |
ウナギ | 742 |
EPAは体内でDHAが不足した時に変化してDHAになります。HIDEOUT
3)αリノレン酸
植物油でに多く含まれ「荏胡麻油・亜麻仁油」などに含まれます。また、ナッツ類ではクルミに含まれています。
α-リノレン酸も体内でDHAに変換されます。HIDEOUT
クルクミン
クルクミンは、ウコンやターメリックに含まれるポリフェノールの1種です。
▼クルクミンの効果
- 強い抗酸化作用
- アルツハイマーを改善する
- 肝機能を高める
カルフォルニア大学デヴィッドゲフィン医学校の研究チームが、クルクミンはアルツハイマー病の原因のひとつである「アミロイドβたんぱく」を処理することで、アルツハイマー病を改善するという結果を発表しています。
ここで、ひとつ問題があります。
それは「クルクミンは吸収率が非常に悪い」ということです!
その解決策は”きな粉“なんです。
なんと、きな粉に含まれるレシチンはクルクミンと一緒に摂取することで吸収率は300倍にも跳ね上がるのです!
300倍です!!
きな粉のレシチンは熱に弱いので、食べる直前に入れましょう!HIDEOUT
アスタキサンチン
強い抗酸化作用があり「鮭・エビ・カニ」などに含まれています。
カロテノイド類の一種で、β-カロテンの40倍、ビタミンEの1,000倍もの抗酸化作用があります。
また、LDL(悪玉コレステロール)の酸化を抑制して、血流改善作用があるといわれています。
血液脳関門、網膜関門を通過できることから、脳機能を正常に保つ働きがあります。
鮭には、オメガ3脂肪酸のEPAとDHAも豊富です!HIDEOUT
レシチン
「記憶・学習機能の向上・抗認知症・ストレス耐性」などの作用があり「卵黄や大豆」に多く含まれます。
レシチンは、脳内神経物質のアセチルコリンという物質を作るのに欠かすことができません。
アルツハイマー型認知症を発症している方の脳内には、アセチルコリンが正常より少なくなっています。
イチョウ葉
「脳循環不全による機能障害の改善・記憶改善・抗認知症」などの作用があります。
イチョウ葉は、血管を拡張して流れをスムーズにします。さらに、血液そのものをサラサラにする効果があります。
血流をよくすることで、記憶力の向上や老化防止に繋がります。
シロチン
シロチンは、神経伝達物質であるドーパミンの材料になり「玉子・大豆・カズノコ・チーズ」に多く含まれています。
参考:食品データベース「シロチン」
シロチンは、やる気を向上させて、脳を活性化させます。
シロチンは、炭水化物と一緒にとると吸収率がアップします!HIDEOUT
葉酸
記憶力向上の作用があり「レバー・海苔」に多く含まれています。
参考:簡単!栄養andカロリー計算「葉酸」
葉酸は、認知症の要因のひとつであるホモシスティンの増加を抑制する効果があります。
葉酸を摂取した人は摂取していない人と比較して「記憶力や脳の処理速度が向上した」という研究結果も出ています。
また、葉酸は様々な成分と協力し合うとういう”特徴”があります。
レシチンは、葉酸を含むビタミンB群と一緒に摂取することで効果をアップさせます。
脳の”パフォーマンス”を下げる食品
1)砂糖
砂糖は「脳に悪く」最悪な食品です!
特に白砂糖がよくありませんが、三温糖やてん菜糖なども同じです。さらに、果糖(フルクトース)や異性化液糖も有害です。
砂糖は「この世で最も古い歴史のある覚せい剤」です!
白砂糖を多く摂取する人は、摂取量の少ない人より「IQが25」も低かったという報告もあります。
血糖値を安定に保つことが難しくなり、さらにビタミンやミネラルを使い果たしてしまいます。
砂糖の有害性はこちらの記事にも書いてあります。
2)トランス脂肪酸
多くの研究から、高脂肪食や高コレステロール食が「学習障害や記憶障害」を引き起こすことが明らかになっています。
その中でも、脳にとって最悪なのがトランス脂肪酸です!
トランス脂肪酸は、酵素の働きを邪魔するのため「DHA・αリノレン酸」といった脳に欠かせない物質を妨げてしまいます。
3)アルコール
アルコールは、少量なら知能低下は見られず、逆にプラス効果が期待できます。
しかし、飲酒量が増えると認知能力が衰えるリスクが高まります。
最後に
You are what you eat .「あなたは あなたが食べたものでできている」
これは、英語のことわざです。
脳機能を活性化させるために、食生活は大切な要因です!