アンチエイジングは健康長寿の秘訣!時計遺伝子の力とは

日本は、2050年頃に「国民の3人に1人が高齢者」となる”超高齢社会”が予測されています。医療費も高騰して、私たちの「健康と生活の質」の向上をどう図るかが課題となっています。

▼超高齢化社会

超高齢社会とは、65歳以上の人口の割合が全人口の21%を占めている社会のこと。

高齢化率は、先進国の方が高い傾向があります。高齢化率が高い国は、「スウェーデン・ドイツ・フランス・イギリス・アメリカ合衆国」など。日本は、どの国よりも「高齢化率」は高いです。日本は、世界に先駆け超高齢社会に突入しています。

今後の、超高齢化社会では病気にならないようにする”予防医学“がカギとなります。

アンチエイジングは「若返り」や「見た目がキレイになる」といったイメージを持ちますが、本来は「老化に対抗する」ことです。体の力を最大限引き出して「病的な老化を防ぐ」ことがキーポイントになります。

老化は「生理的な老化」と「病的な老化」の2つがあります。

生理的な老化は「本来生きていく上で自然に消耗される」ことであり、避けらることはできません。

病的な老化は、糖尿病などの病気以外にも「フリーラジカル」や「体に良くないものを食べる」こと、また「心理的なストレス」などの病的因子が進める老化のことです。

このような、病的因子を取り除き「老化を防ぐ・病的なエイジングを遠ざける」ということが大切なのです。

そこで、アンチエイジングのポイントになるのが「長寿遺伝子」と「時計遺伝子」なのです。

時計遺伝子とは

私たちの体の中には、地球の自転による24時間周期に合わせて「体温や血圧」など、体の基本的な働きを約24時間のリズムで変化させています。

この約24時間周期のリズムをサーカディアンリズム(概日リズム)といいます。

ラテン語でサーカは「おおよそ」ディアンは「1日」を意味します。

日本語で「概日リズム」と言います。

私たちは、サーカディアンリズムを刻む「体内時計」を体の中に持っています。

体内時計は「睡眠・覚醒リズム」の他、ホルモンの分泌や代謝活動の制御にも重要な役割を果たしています。

この体内時計をコントロールしているのが「時計遺伝子なのです。

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“時計遺伝子”は細胞の中にあり、人の臓器のほとんどにあります

要は1つではないんです!

人は、約60兆個の細胞によって構成されていて、細胞核の中に遺伝子が詰め込まれています。その1部に、時計遺伝子が含まれています。

なんと、人には2万数千個の遺伝子があります。そのうち20個の時計遺伝子が特定されているのです。

規則正しい生活

健康やアンチエイジング で「規則正しい生活」という言葉が使われています。

例えば、睡眠時間が少ないと「インスリン(ホルモン)の分泌量が減り糖尿病のリスクが上がるので、生活のリズムを整えましょう」これは、一般的な言われかたですが、なぜインスリン(ホルモン)の分泌量が減るのか?

突き詰めていくと、体内時計というキーワードにたどり着きます。

また、癌細胞は「時計遺伝子」に異常が起こると発生することが分かってきたのです。

膨大な数の細胞が、周期的に正しく分裂を行えるのは「時計遺伝子」がすべての細胞に組み込まれており正常に機能しているからです。

しかし、時計遺伝子に異常が生じると、細胞が分裂の周期が乱れます。この事が、癌細胞を発生させる要因のひとつと考えられるようになりました。

多くの研究から、不規則な生活が体に与える影響は大きいと考えられています。

予防医学の観点からも、生活習慣の見直しを心がけてみてはいかがでしょうか。