
“鬱”と”不安”を完治する治療法として「認知行動療法」があります。
認知行動療法?なんか難しそうな感じだけどでも大丈夫!HIDEOUT
「認知行動療法」の講演会に行き実践中のHIDEOUT(@HIDEOUT_JAPAN)です。
認知行動療法とは
精神療法の手法と同じように気持ちを受け止める所から始まりますが、実際の生活において“実践”して状態を変える療法です。
「精神療法」「精神分析」+「認知行動療法」
■精神療法
受容、傾聴、共感によってサポートし病状の回復を待つ
■精神分析
無意識に押さえつけている欲求を分析し気づかせて症状を改善
■認知行動療法
感情を受け止める側面と解決策を探して行く側面の両面を兼ね備えている
“認知療法”と”行動療法”
認知行動療法は「認知療法」と「行動療法」の2つが統合された治療法の事です。
要は「考え方」と「行動」を見直そうという事。
認知って言われると難しそうなイメージになるけど考え方の事なんだね〜HIDEOUT
■認知療法(考え方の見直し)
心の背景には「自分はダメな人間だ」などの認知の歪みがあり合理的な考え方に変える事で問題を解決する
■行動療法(行動の見直し)
「大勢に前では発言しない」など特定の条件下で行動が変化する事に注目。条件を段階的に変える事で行動を変化させ問題を解決。
気持ちが楽になる物事のとらえ方
■エビングハウス錯視
現実は絶対ではない!
中心の丸の大きさは同じなのに右のほうが大きく見えます。これを人間関係に例えると、周りに弱い人がいると「自分が強い人」だと感じます。逆に周りに強い人がいると「自分が弱い人」に感じてしまいます。学校や職場でも、周りができる人で囲まれていると「自分はなんてダメなヤツなんだ」と思ってしまいます。それは思い込みです!左の丸も、右の丸も同じ大きさなんですから。左の自分も右の自分も同じ自分なんです。
“絶対(客観)は存在しない。あるのは主観(相対)だけ!”
現実の世界は思い込みが多いかもしれませんね!HIDEOUT
悩みに対する原則
- 悩みは「望みが叶わない事」と「問題が解決しない事」に分けられる
- 悩みに対する基本は分析する事から始める
- 相手が問題なのか、自分の問題なのか分ける
- 自分の問題なら3つの要素(心、頭、体)に分ける
- 変えられるのもは努力して変えていく
- 変えられないものは諦める勇気を持つ
- 事実は変わらなくても、それに対する感情をかえるテクニックを学ぶ
人の望み
- 分かってほしい(例:相談)
- 自分自身でありたい
- 愛されたい(例:誕生日)
- 美しくありたい
- 善をなしたい
- 完全でありたい
例えば、誕生日に誕生会をして欲しいのではありません。誕生会をしてもらう、プレゼントを貰う事により「愛されたい」という気持ちを形にしてもらい望みを叶えています。こちらの「分かってほしい」では、相談を受けたとします。その相手に自分はよかれと思い、一生懸命にアドバイスをします。相談した相手は…不満でした。なぜなら「自分の話ばかりして私の話を全然聞いてくれない」ただ、「分かってほしい」(話を聞いてほしかった)だけだったのです。
私はOK | 私はOKでない | |
他人はOK | ① | ② |
他人はOKでない | ③ | ④ |
本当は4つの領域から成り立っているのに①と④しかないと”錯覚”しています。「良かれと思ったのに相手に否定された。傷ついた」はここから生じます。一生懸命にアドバイスをした→自分ばかり話す→相手は不満
“「自分」が何を求め「相手」が何を求めているのかギャップを分かっている事が大切”
自分がOKでも相手はOKではない。分かっているようで分かっていないなぁHIDEOUT
自分のスキーマを知る
スキーマとは自分の考え方のクセの事です。スキーマから「自動思考」が生まれます。スキーマの前に、何気なく思い浮かぶ心の声「自動思考」について説明します。認知を詳しく掘り下げると日頃から意識している考え方の他に、何気なく思い浮かぶ心の声に気がつきます。それを「自動思考」と言います。
自分が考えている通りに事が運ばす、うまくいかない場合は「自動思考」を紙に書いててみましょう。考え方を見直すきっかになります。自動思考を捉えると、認知行動の意外な姿が見えてきます。しかし、認知にはまだ隠れた部分がありますので、さらに掘り下げて「スキーマ」をとらえましょう!スキーマをとらえる事が治療になります。スキーマをとらえると、そこに問題があり症状を引き起こしている事に気がつきます。人とうまく話ができないと考えてしまう人は、「人から変な人と思われたらおしまいだ」という誤ったスキーマを持っている場合があります。
“認知を深く掘り下げスキーマを発見したらその歪みを修正していく”
ひとつの考え方から抜け出して、色々な考え方を意識しよう!HIDEOUT
悩みはどの部分から?
「私はいつも不当に扱われている」という悩みがあったとして、怒り(心)の原因は偏った思考(頭)です。外側にはありません。「頭」と「心」と「体」は実はつながっています!怒りの根本的な原因は「怒りの容器」のたまりすぎにあります。(可視化できるといいのですが)それは、表面張力で水が溢れそうな状態と同じです。怒りのきっかけは”些細な事”でも、そ一滴が容器に落ち溢れてしまうのです。そして…💢
“心と頭と体はつながっているため悪循環によって仕組みが持続する”
容器の中身を減らそう!そして、きっかけも減らそう!HIDEOUT
変えられるものは変えてしまおう!
【過去を変える:再定義】
子供の頃、親に「頑張ったね」など褒められて嬉しかった経験があるでしょう。結果が出なくても、人に褒められたら価値があると錯覚します。自分もして欲しい事をやってもらうと嬉しいし、両親に褒めて欲しいので「相手の欲しい事をやってあげる」のが”愛”だと勘違いします。そして、自分も気がつかないうちに”要求”してしまう”自分”になってしまいます。気がつくと「人が必要としているから生きていてもいい」逆を言えば「必要とされていないなら死んだほうがいい」などと感じてしまい、社会に接するのが恐ろしくなります。その思いの抑制によって『身体化症状(痛み)』が現れるようになります。本当は、「単身赴任の父が毎週帰ってきてくれた」事や「やりたい習い事をやらせてくれた」など”愛”があった事に気づきましょう。また、言葉だけではなく「お金」や「習い事」に“愛”が化けていたという事実に気がつきましょう!
【現在を変える:いい事日記】
初じめは”プラス”に目を向ける基本練習として、1日を振り返ってよかった事を書きます。慣れてきたら、悪かったと思われる事も「よかったと言い切りでの形として書きます。自分を褒める「褒め日記」も効果的。
年月日 | 日記 |
3月11 | 新規オープンのラーメンが非常に美味しかった |
3月12 | 休みの日午後まで寝てしまったが疲れが取れたのでよかった |
3月13 | 就職活動がうまくいっていないのに会社周りを続けている私は真面目だ |
“子供の自分(認めてもらいたい、褒めてもらいたい)と大人の自分(達成感や満足感を得たい)2人の自分に気がつき未来を変えよう”
私も毎日「いい事日記」を書いてるよ。継続する事が大切!HIDEOUT
悩みの解決法
■特性を冷静に捉える
- 同じ食品だが塩はしょっぱい、砂糖は甘い、ワサビは辛い
- 同じ人だが優しい人は手を差し伸べて、意地悪な人はイジワル
“その特性を理解していれば傷ついたり腹を立てる必要はない”
パワハラ上司が、今日は優しければいいなぁと思ってもやはりパワハラ上司!今日のワサビは甘いかなと思うのと同じなんですHIDEOUT
■怒っている人を許す
- イライラしている人といるとこっちまでイライラする
- 怒っている人=愛が足りない人=臆病者=かわいそうな人(攻撃的に相手に接して従わせようとしている人は、自分が愛されて大切にされている事を信頼できない人である事が多い)
“かわいそうな人に振り回されない”
■人に嫌われている事を許す
- 嫌いな芸能人をイメージして理由を考える。そして、その芸能人のファンが好きな理由を考える。その嫌いな芸能人が、自分に悪い事をしていないのに嫌っている自分に気づく(人はそういう生き物)
- 自分がその芸能人を無理に好きになれないように、自分を嫌いな人が自分を好きになれない事に気づく(人を嫌いでいる自由を与える)
“気に入られたければ気に入られるよう頑張ればいいが、そうじゃなければなるべく接しないようにする”
■違うところに気をそらす
- 映画を見る
- 音楽を聴く
- ジムで体を動かす
- 自律訓練法
- 好きな香りを足しむ
“好きな事を思いっきり楽しむ”
■意図を明確にする
2匹の犬を飼っていたとして、Aの犬は「1日2回の餌しか食べず、おやつのおねだりをしない。おしっこのそそうもしないがあなたになつかない」Bの犬は「1日2回の餌以外におやつのおねだりをする。おしっこも失敗する時もあるが、あなたが帰ってきたら飛び上がって喜びあたなになついている」どっちがかわいい?それが、人という生き物です。
“仕事をかわいがられなくてもキチンとしたいならAを選べばいい。仕事はどうでもよくてかわいがられたいならBを選べばいい”
うつ・不眠に。セロトアルファは薬ではありません。サプリメントです。
テクニックを試す
まづはひとつでいいので「認知」や「行動」を変える治療技法を試してみます。その中から、自分にあった技法があれば継続します。
■アサーショントレーニング:攻撃的でも、非主張的でもない適度な自己表現を練習する
■イメージ法:日頃とは違う行動のイメージを具体的に描く
■ロールプレイ:今後取りたい行動をその役になりきって練習する
■良い点と悪い点の比較:認知と行動の良い点と悪い点を列挙して比較する
■認知の修正:完璧主義や、白黒二分思考など偏った考え方を変える
■呼吸法:息を吐いて頭から体へと注意を切りかえる
関連情報
■こころのスキルアップトレーニング(慶應義塾大学大野教授が発案した認知療法活用サイト)こちら
■「ここれん」心の練習5分間(千葉大学が監修した心の健康づくりサイト)こちら
あせらずゆっくり少しでいいので”継続”しましょう。本来の自分を取り戻して”ハッピーライフ”を♪
HIDEOUT